【TED】なぜ画面を見て過ごしていると幸せから遠のくのか

アダム・オルター

こんにちは。

今日は、TEDから、パソコンやスマートフォンなどの画面を見て過ごすことについてのスピーチ動画をお借りしてきました。

ご自分が日々、どのくらいの時間を、パソコンやスマートフォンなどの画面を見て過ごしているか、把握していますか?

今回のスピーチでは、「画面を見る時間を減らそう」ということが提案されています。

なお、動画には日本語字幕がついていますので、英語が苦手な方もぜひお楽しみください。

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スピーカーについて

今回、TEDの壇上に上がったのは、心理学者のアダム・オルター氏。

ニューヨーク大学スターン・スクール・オブ・ビジネスのマーケティング学科の准教授で、ニューヨーク大学の心理学科の教員です。

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あなたは自社の製品を使いますか?

ペットフードを製造・販売しているある会社の社長は、株主総会に参加する時、株主たちの前で、自社製品であるドッグフードを食べてみせたそうです。

実際に自分で食べることで、自社の製品は安全であるということをアピールしたかったのでしょう。

ところが、これとは全く反対の行動をした人がいます。

今や、世界中で使われているその製品を開発した会社のCEOは、記者からこのような質問を受けます。

「お子さんたちも、その製品をさぞかしお気に入りでしょう?」

CEOは、こう答えました。

「子どもたちは使っていないんだ」

このCEOの名は、スティーブ・ジョブス。

製品名は、iPodです。

このように、自社製品を自分で、または家族に使わせないということは、テクノロジー業界では珍しいことではありません。

「事実、シリコン・バレーのすぐそばにある学校ウォルドルフ・スクール・オブ・ ザ・ペニンシュラでは、中学2年までコンピューターを使いません(In fact, there’s a school quite near Silicon Valley called the Waldorf School of the Peninsula, and they don’t introduce screens until the eighth grade.)」

この学校に通う子供の75%が、シリコンバレーにある優良企業の幹部の子供なのです。

やめ時がわからない

オルター氏は、2007年、2015年、そして、このスピーチを行う1週間前のデータを公開します。

人々が、普段、どのように時間を過ごしているのかを示すデータです。

仕事や睡眠などに費やす時間は変わりません。

変わったのは、自分が好きなことをして過ごす時間の内訳です。

2007年、2015年、そして1週間前と時間が進むにつれて、スマートフォンなどの画面を見て過ごす時間が圧倒的に増えていきます

1週間前のデータでは、自由に過ごせる時間のほとんどを、何らかの画面を見て過ごしていました。

なぜこのようなことになってしまったのか?

オルター氏は、この原因の1つが、やめ時がないことだと語っています。

テレビ番組の場合、いずれ番組は終わります。

新聞の場合、いずれ最後まで読み終わります。

本の場合、1つの章が終われば、そこで続きを読むかどうか考えることが出来ます。

ところが、出会い系、SNS、ゲーム、娯楽、ニュース、WEBブラウジングといったサービスでは、次から次へと新情報が飛び込んできます

やめ時がない、底なし沼のようなものです。

やらない時間を作る

出会い系、SNS、ゲーム、娯楽、ニュース、WEBブラウジングは、一度始めてしまうと、やめ時がわからなくなってしまいます。

そこで、やらない時間を作ることをオルター氏は提唱しています。

実際にオルター氏は、食事のときにはスマートフォンなどを使わない、というルールを課したそうです。

最初は、不安になったそうです。

「最初は苦痛ですよ。FOMO(取り残され不安)がすごくてね(At first, it hurts. I had massive FOMO.)」

次第に不安もなくなり、スマートフォンなどを使用しないことに慣れていったオルター氏。

すると、ある変化が起きたそうです。

その場にいる人との会話の質の向上。

「その場を共にしている人たちと 深くつながることができます(You really connect with the people who are there with you.)」

画面を見ることは悪いことではないけれど

オルター氏は、スマートフォンなどの画面を見ることを否定しているわけではありません。

リラックス、運動、天気、読書、教育や健康にかかわるアプリなどは有用だと述べています。

ですが、中には良くない物もあります。

上記した、やめ時が分からなくなってしまうものがその典型です。

そのような、やめ時が分からなくなってしまうものに囚われるよりも、五感を使って世界を感じた方が人生を楽しめるのではないでしょうか?

例えば、海に行った時、写真を取ることに熱中するのではなく、裸足で砂浜を歩いて砂の感触を感じ、素足で波を感じる。

「この方が、より豊かで意義深い人生を歩めるでしょう。その経験のなかで息をしているのですから(Your life will be richer and more meaningful because you breathe in that experience)」

感想

スマートフォンがあって当たり前の現在。

中には、まるでSNSやゲームなどをするために生きているのではないかと思える人もいます。

その人がそれで良いなら他人が口を挟むことではない。

そう思いますが、もしも、ただなんとなく、ダラダラと画面を見て過ごしているのなら。

本当は無駄だと分かっていて、やめたいのに、気がつくと画面を見て過ごしてしまうのなら。

オルター氏のように、やらない時間を作り、不安を克服して、やらないことが当たり前になれば、そこには新しい世界が広がっているかもしれません。

スティーブ・ジョブスやシリコンバレーの役員たちは、このことが分かっているのでしょうね。

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