【書評】なめらかなお金がめぐる社会。~家入一真~

なめらかなめぐる社会~家入一真

こんにちは。

家入一真氏による『なめらかなお金がめぐる社会。 あるいは、なぜあなたは小さな経済圏で生きるべきなのか、ということ。』という本を読みました。

現代社会の枠組みの中で生き苦しさを感じている人、夢や目標を持って頑張っている人、頑張っている人たちを応援したい人。

既存の枠組の中では埋もれるしかなかった人たちが、枠組みから外れても幸せを追い求められる社会。

そんな社会を作るための活動について書かれた、とても優しい一冊でした。

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著者について

著者の家入一真氏は、CAMPFIREというクラウドファンディングサイトの取締役です。

高校時代にいじめを経験し、ひきこもりの末に、レンタルサーバーサービスのロリポップ!をリリース。

その後も、社会の枠組みから外れてしまった若者たちの側に立った活動を続けています。

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本書の構成

本書『なめらかなお金がめぐる社会。』は、大きく分けて、二つのセクションから成り立っています。

前半は、家入氏の考える『小さな経済圏』についての説明。

後半は、家入氏や、氏と同じ方向を向いている方たちが行っている具体的な活動について。

本書で家入氏が語っている内容は、机上の空論や理想論ではなく、すでに現実に行われています。

小さな経済圏

夕食の準備をしていたら、醤油がないことに気づく。

今の社会では買いに行くことが普通でしょうけれど、何十年か前の社会では、隣近所から借りるという選択肢もあったはず。

コミュニティの中で人と人とが支え合う文化が、この日本には間違いなくあったはず。

ですが、今の社会では、支え合う文化が残っている場所は非常に少なくなり、逆に、人と人とのつながりが希薄になっています。

家入氏の主張する『小さな経済圏』とは、かつて日本の多くのコミュニティで見られた『支え合いの文化』の現代版ではないでしょうか。

かつては、物理的に隣近所に住んでいる人たちが互いに支え合いながら生活していました。

技術が進んだ現代では、インターネットを駆使することで、必ずしも物理的に隣近所に住む必要はなくなりました。

同じ夢や志を持った人、互いに共感できる人同士が繋がり、支え合う社会。

夢や志を持った人だけではありません。

既存の枠組みの中ではどうしても上手く生きられない人、枠組みから外れてしまった人。

現代社会の中で居場所を無くしてしまった人たちが互いに支え合いながら幸福に生きられる社会。

『小さな経済圏』とは、個人と個人が繋がり支え合う社会。

美大生が「5万円で個展を開きたい」と手を上げた時に100人が500円ずつ寄付してくれるような社会。

こんな社会が、すでに現実に存在しているのです。

感想

この『小さな経済圏』という考え方は、共感出来る人と、全く理解できない人との両者が存在するでしょう。

現代社会にどっぷり浸かって生きてきた人ほど、この『小さな経済圏』という考え方を理解するのは難しいのではないでしょうか。

「頑張れば頑張った分だけ、皆んなが豊かになれる」

高度経済成長期やバブル景気の頃は、きっとそうだったのでしょう。

でも、今はどうでしょう?

「頑張れば頑張った分だけ、疲弊するだけ」

そんな人の方が多いのではないでしょうか?

現代社会の中で、上手く生きている人はそのままで良いでしょう。

でも、上手く生きられない人は?

『小さな経済圏』という考え方、そしてその考え方に基づいた社会や文化。

現代社会で生き苦しさを感じている人たちの新たな選択肢として、そしてもしかしたら既存の社会に代わる新しい社会として、『小さな経済圏』という考え方には非常に大きな可能性を感じます。

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