唐突ですが、今の仕事に満足していますか?
今の仕事を楽しんでいますか?
「こんなはずじゃなかったのに……」と悩んでいませんか?
仕事をしていく上で、自分の価値を高めていくことは非常に重要なことです。
その会社に留まるにせよ、転職するにせよ、起業するにせよ、価値の低い人が成功を収めることなど、よほど運が良くない限りは無理なことでしょう。
では、価値を高めるにはどうすればよいのか?
その答えの1つが、この本には書かれています。
著者について
著者の永井孝尚氏は、慶応大学卒業後、日本IBMに入社し、マーケティングや人材育成を担当しました。
現在は独立して、マーケティングの研修や講演を行っています。
また、ベストセラーとなった『100円のコーラを1000円で売る方法』の著者でもあります。
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「自分探し」の果てに
本書では、著者の知人の50代男性が紹介されています。
常により良い待遇を求め、転職を繰り返し、気がつけばもう50代。
「もっと楽をしたい」「どこかに本当の自分がいる」と夢を見続け、辛いことから逃げ続けた人生。
今、この男性は、転職先が見つからずに苦労しているそうです。
転職先が見つからない原因ははっきりしていて、この男性には「価値」が何もないのです。
嫌なことがあれば逃げる。
そんな日々を過ごしてきた結果、ただ歳を取っただけで何も出来ない人間になってしまったのです。
順風満帆ではなかった著者の半生
著者の永井氏は、新卒で日本IBMというトップ企業に入社するほどのエリート。
入社後もさぞかし素晴らしい出世街道を歩まれてきたのかと思いきや、少々様子が違ったようです。
最初に配属されたのは研究所。
コンピュータなんてロクに触ったこともなかった著者が、世界トップレベルのコンピュータ会社の研究所に配属されてしまったのです。
周りで他の社員が話していることが全く理解できず、憂鬱になる日々。
入社2年目にして、たまたま空きができた企画部に異動を申し出て、無事に研究所を離れます。
その後も、製品開発部、マーケティング部と、部署を転々とした著者。
40歳も近くになった頃、同僚たちは高い役職につき始める中、いまだに平社員の著者は「このままでいいのか」と自問自答の日々。
しかし、そこから著者の人生が好転していくのでした。
好きなことを仕事に
著者が常に貫き続けたことは「競争を避けて、好きなことをする」ということ。
出来る限り手垢のついていない領域(ブルーオーシャン)を探し、没頭できる好きなことで勝負すること。
これを貫き通したことで、著者は自分に複数の付加価値をつけ、現在、マーケティングの講師として、そしてベストセラー書の著者として活躍しているのです。
感想
これからの時代、誰にでもできる仕事しかできない人は、ますます苦しくなっていくでしょう。
AIの発達、ロボットの発達。
機械にできることは機械にやらせて、機械に出来ないことを出来る人だけが成功を収める時代になっていくことでしょう。
本書では、10章にわたって「自分の価値の高め方」が解説されています。
しかも、本書に書かれた方法は、やりたくないことを無理してやって、心も体もボロボロになりながら、何とか自分の価値を高めていく、という方法ではありません。
好きだからこそ没頭できる。没頭できるからこそ能力を高められる。
本書には、そのような「好き」を仕事にして自分の価値を高めていく方法が解説されています。